慢性貧血に対する輸血療法後に発症した可逆性脳血管攣縮症候群の1例
47歳,女性.子宮筋腫による高度貧血に伴い高心拍出性心不全を発症した.赤血球液計12単位を3日間で輸血され,心不全症状は改善した.最終輸血から5日後,くしゃみを契機に雷鳴頭痛を繰り返した.頭部画像で多発する脳動脈の狭小不整を認め,経時的に改善を認めたことから可逆性脳血管攣縮症候群と診断した.慢性貧血症例では,輸血療法による短期間での貧血是正が可逆性脳血管攣縮症候群の原因となり得るため注意を要する....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 113; no. 1; pp. 97 - 104 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.01.2024
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Subjects | |
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ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.113.97 |
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Summary: | 47歳,女性.子宮筋腫による高度貧血に伴い高心拍出性心不全を発症した.赤血球液計12単位を3日間で輸血され,心不全症状は改善した.最終輸血から5日後,くしゃみを契機に雷鳴頭痛を繰り返した.頭部画像で多発する脳動脈の狭小不整を認め,経時的に改善を認めたことから可逆性脳血管攣縮症候群と診断した.慢性貧血症例では,輸血療法による短期間での貧血是正が可逆性脳血管攣縮症候群の原因となり得るため注意を要する. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.113.97 |