IT資産統合管理システムの開発と多施設評価

病院情報システムを構成するサーバおよび端末を適切に管理することの重要性は,病院内の情報化進展に伴い増大している.一方でそれらネットワーク機器の管理業務は,一般に表計算ソフトなどによる管理台帳を用いて複数人の担当者によって行われている.そのため管理台帳間の不整合が頻発し,保守業務に支障をきたすことが多い.この問題を背景にわれわれは病院情報システムにおけるサーバや端末を統合的に管理するIT資産管理システムを開発した.そこでは登録情報を実際の状況と照らし合わせて確認する“自己完結型”の仕組みが取り入れられており,これによって保守担当者の業務負担が軽減されると期待できる.このシステムをすでに導入してい...

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Published in医療情報学 Vol. 36; no. 5; pp. 231 - 239
Main Authors 渡部, 輝明, 中島, 典昭, 寺本, 圭, 近藤, 博史, 本多, 正幸, 紀ノ定, 保臣, 奥原, 義保
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 2016
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Summary:病院情報システムを構成するサーバおよび端末を適切に管理することの重要性は,病院内の情報化進展に伴い増大している.一方でそれらネットワーク機器の管理業務は,一般に表計算ソフトなどによる管理台帳を用いて複数人の担当者によって行われている.そのため管理台帳間の不整合が頻発し,保守業務に支障をきたすことが多い.この問題を背景にわれわれは病院情報システムにおけるサーバや端末を統合的に管理するIT資産管理システムを開発した.そこでは登録情報を実際の状況と照らし合わせて確認する“自己完結型”の仕組みが取り入れられており,これによって保守担当者の業務負担が軽減されると期待できる.このシステムをすでに導入している4つの大学病院での保守担当者へシステム評価を目的としたアンケート調査を行ったところ幾つかの課題が明らかとなった.本稿ではシステムの機能について詳細に説明し,また明らかとなった課題の対策について議論する.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.36.231