高等学校における進路指導力向上に向けた学習記録データの活用方法の開発

教育の情報化を進め,教員の指導力向上を図ることが喫緊の課題とされている.本研究では,教員によって記録・蓄積された学習記録データを分析し,指導内容を対象化して振り返ることで,進路指導力向上を推進することに取り組んだ.具体的には,教育クラウド・プラットフォームを運用する高等学校において,教員が生徒について入力した自由記述データを,テキストマイニングの手法を用いて分析し,さらに,教員に対するインタビュー調査を実施することで,進路指導における教員が有する指導の「ノウハウ」の存在を示した.そして,分析結果を基にして教員自身に指導内容を振り返ってもらうことで,情報共有による指導効果や,進路指導を進める上で...

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 41; no. 3; pp. 293 - 304
Main Authors 馬場, 正一, 森本, 康彦, 高野, 誠史, 林部, 貴亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育工学会 31.12.2017
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Summary:教育の情報化を進め,教員の指導力向上を図ることが喫緊の課題とされている.本研究では,教員によって記録・蓄積された学習記録データを分析し,指導内容を対象化して振り返ることで,進路指導力向上を推進することに取り組んだ.具体的には,教育クラウド・プラットフォームを運用する高等学校において,教員が生徒について入力した自由記述データを,テキストマイニングの手法を用いて分析し,さらに,教員に対するインタビュー調査を実施することで,進路指導における教員が有する指導の「ノウハウ」の存在を示した.そして,分析結果を基にして教員自身に指導内容を振り返ってもらうことで,情報共有による指導効果や,進路指導を進める上での課題などが明らかとなり,学校の組織的な指導力向上に向けた取組につながる可能性が示唆された.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.41021