日中研究協力・交流の経緯と今後の展望

日本と中国との教育工学分野の研究協力・交流35年間の経緯と現状を直接関わった立場並びに関係者の証言や残存資料などをもとにまとめた。この研究協力・交流の歴史には,両国の社会状況を反映しながら変遷した経緯があり,時の区切りごとに形態と内容に顕著な特徴が見られる。その時代区分は,1980年を起点に今日までを3期に大別できる。第1期は1980~1990年代中頃であり,第2期は1990年代中頃から「日中教育工学研究交流フォーラム」(以後,「日中フォーラム」という)が企画された2005年までである。第3期は「日中フォーラム」が本学会と中国教育技術協会の共催で定期開催されるようになった2005年以降である。...

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 39; no. 2; pp. 107 - 116
Main Authors 近藤, 勲, 烏, 美娜, 生田, 孝至, 南部, 昌敏, 赤堀, 侃司, 永野, 和男, 小柳, 和喜雄, 山西, 潤一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 2015
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Summary:日本と中国との教育工学分野の研究協力・交流35年間の経緯と現状を直接関わった立場並びに関係者の証言や残存資料などをもとにまとめた。この研究協力・交流の歴史には,両国の社会状況を反映しながら変遷した経緯があり,時の区切りごとに形態と内容に顕著な特徴が見られる。その時代区分は,1980年を起点に今日までを3期に大別できる。第1期は1980~1990年代中頃であり,第2期は1990年代中頃から「日中教育工学研究交流フォーラム」(以後,「日中フォーラム」という)が企画された2005年までである。第3期は「日中フォーラム」が本学会と中国教育技術協会の共催で定期開催されるようになった2005年以降である。本稿では,各期の社会情勢と関連付けながら,運営形態とその内容について分析・検証し,成果と課題の抽出を試みた。この結果をもとに両国の教育改革に伴う国際化の潮流の中で2国間に特化した研究協力・交流体制の展開は,今後検討を要するであろうと予測した。
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.39084