内視鏡的アプローチに経皮的アプローチを組み合わせた胆道ドレナージ法(Rendezvous maneuver)の検討

胆管狭窄は胆汁鯵滞による胆管炎や肝機能障害を引き起こし,患者の予後に関わる合併症のものである。最も古くから行われている外科的胆道ドレナージに加え,経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)が行われてきた。近年,術後胆道合併症に対する診断,治療としても内視鏡的ドレナージが選択される機会が増えつつある。内視鏡的胆道ドレナージ(EBD)が困難な症例に対して,われわれ1990年代より,内視鏡的アプローチと経皮的アプローチを組み合わせた(Combined percutaneous and endoscopic approach(CPE))for internal biliary drainage を行ってきた。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 35; no. 3; pp. 223 - 231
Main Authors 池田, 哲夫, 武石, 一樹, 伊藤, 心二, 播本, 憲史, 山下, 洋市, 赤星, 朋比古
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2015
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Summary:胆管狭窄は胆汁鯵滞による胆管炎や肝機能障害を引き起こし,患者の予後に関わる合併症のものである。最も古くから行われている外科的胆道ドレナージに加え,経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)が行われてきた。近年,術後胆道合併症に対する診断,治療としても内視鏡的ドレナージが選択される機会が増えつつある。内視鏡的胆道ドレナージ(EBD)が困難な症例に対して,われわれ1990年代より,内視鏡的アプローチと経皮的アプローチを組み合わせた(Combined percutaneous and endoscopic approach(CPE))for internal biliary drainage を行ってきた。本法は内視鏡的および経皮的手技両方の習熟が必要であるため,胆道ドレナージの第一選択とはなりにくいが,開腹手術を行っても治療困難と考えられる場合にも,比較的低侵襲な最終的手段となり得る方法である。本稿ではこれらの胆道ドレナージの適応の歴史的変遷を簡単に述べ,CPEの具体的な方法と必要なtechniqueについて概説する。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.35.223