舌根部顆粒細胞腫の1例

60才女性の, 舌根部に発生した顆粒細胞腫の1例を報告した. 本腫瘍は比較的稀で, 舌の他, 腹壁, 胸壁の皮下, 消化管, 乳房などにも発生する. 極めて稀に悪性例が報告されているが良性のものがほとんどである. 腫瘍起源については諸説があるが, 免疫組織化学的にS-100蛋白陽性であることからSchwann細胞起源が有力である. 本症例もS -100蛋白が陽性であり, Schwann細胞起源であることを支持する所見を得た. 治療は手術的切除であり, 十分な摘出を行えば再発はないとされている. 本症例も現在まで再発なく経過良好である....

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 42; no. 5; pp. 575 - 578
Main Authors 守谷, 啓司, 沖中, 芳彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.09.1996
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.42.5_575

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Summary:60才女性の, 舌根部に発生した顆粒細胞腫の1例を報告した. 本腫瘍は比較的稀で, 舌の他, 腹壁, 胸壁の皮下, 消化管, 乳房などにも発生する. 極めて稀に悪性例が報告されているが良性のものがほとんどである. 腫瘍起源については諸説があるが, 免疫組織化学的にS-100蛋白陽性であることからSchwann細胞起源が有力である. 本症例もS -100蛋白が陽性であり, Schwann細胞起源であることを支持する所見を得た. 治療は手術的切除であり, 十分な摘出を行えば再発はないとされている. 本症例も現在まで再発なく経過良好である.
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.42.5_575