診断に難渋した腹腔動脈分枝瘤破裂の1 例

要旨:CT の3D 再構築を主軸とした総合的な判断により確定診断に至った腹腔動脈分枝瘤(副中結腸動脈瘤)の破裂という,稀な1 例を経験したので報告する。症例は69 歳女性,著明な腹痛を主訴に救急搬送され,貧血を伴ったショック状態であった。腹部造影CT にて,前傍腎腔に腫瘤,血腫像を認め,当初は出血性腫瘤を疑った。速やかに輸血,止血剤などによる全身管理を行い,一旦は状態改善を認めるも,来院4 時間後に心肺停止に陥った。その後,CT の3 次元再構築を行うことにより,副中結腸動脈瘤破裂の確定診断に至った。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脈管学 Vol. 54; no. 4; pp. 61 - 65
Main Authors 田山, 慶一郎, 小須賀, 健一, 松尾, 昌俊, 和田, 久美子, 新谷, 悠介, 川波, 喬, 三戸, 隆裕, 吉武, 清伸, 河野, 通孝, 檜田, 悟, 岡崎, 悌之, 小川, 雄司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 2014
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0387-1126
1880-8840
DOI10.7133/jca.13-00031

Cover

More Information
Summary:要旨:CT の3D 再構築を主軸とした総合的な判断により確定診断に至った腹腔動脈分枝瘤(副中結腸動脈瘤)の破裂という,稀な1 例を経験したので報告する。症例は69 歳女性,著明な腹痛を主訴に救急搬送され,貧血を伴ったショック状態であった。腹部造影CT にて,前傍腎腔に腫瘤,血腫像を認め,当初は出血性腫瘤を疑った。速やかに輸血,止血剤などによる全身管理を行い,一旦は状態改善を認めるも,来院4 時間後に心肺停止に陥った。その後,CT の3 次元再構築を行うことにより,副中結腸動脈瘤破裂の確定診断に至った。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.13-00031