KTPレーザー治療を行った口腔内多発性血管腫症例

KTPレーザー治療を行った口腔内多発性血管腫の1例を報告した。症例は8歳男児で下口唇、左頬部、舌に多発生の血管腫を認めた。治療は全身麻酔下に出力3WのKTPレーザー照射 (連続モード) にて施行した。レーザー照射後、下口唇および頬粘膜の表在性の血管腫は白変すると同時に急速に縮小し、出血は全くみられず、煙の発生もなく短時間で手術を終えることができた。また、比較的浸襲が小さいことや術後の疼痛および瘢痕形成が少ないということが確認できた。経過は良好で表在性血管腫は術後1カ月目には完全に消失した。この結果より、KTPレーザーは表在性血管腫の治療には効果的であることが示唆された。...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 46; no. 5; pp. 396 - 398
Main Authors 原渕, 保明, 執行, 寛, 斎藤, 滋, 高橋, 光明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.09.2000
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.46.5_396

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Summary:KTPレーザー治療を行った口腔内多発性血管腫の1例を報告した。症例は8歳男児で下口唇、左頬部、舌に多発生の血管腫を認めた。治療は全身麻酔下に出力3WのKTPレーザー照射 (連続モード) にて施行した。レーザー照射後、下口唇および頬粘膜の表在性の血管腫は白変すると同時に急速に縮小し、出血は全くみられず、煙の発生もなく短時間で手術を終えることができた。また、比較的浸襲が小さいことや術後の疼痛および瘢痕形成が少ないということが確認できた。経過は良好で表在性血管腫は術後1カ月目には完全に消失した。この結果より、KTPレーザーは表在性血管腫の治療には効果的であることが示唆された。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.46.5_396