標準化スギ花粉エキス(TO-194)の特異的減感作療法における安全性の検討
標準化スギ花粉エキス (TO-194) の特異的減感作療法における安全性を確認するために、標準化スギ花粉エキス (TO-194) 2,000 JAU/mlを用いてスギ花粉症を有する被験者20例を対象として検討を行った。その結果、重篤な副作用は発現しなかったが、軽度の作用 (試験薬との因果関係が否定できない有害事象) が2例/20例に認められ、安全率は90% (95%信頼区間68.3-98.8%) であった。副作用を発現した2例の内訳は、1例は鼻汁、1例は目のかゆみであり、投与期間内の維持量に達するまでには消失し、2例とも問題なく増量し継続できた。従って、この副作用を発現した2例の各症状とその経...
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Published in | 耳鼻と臨床 Vol. 45; no. 3; pp. 251 - 263 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻と臨床会
20.05.1999
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Subjects | |
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ISSN | 0447-7227 2185-1034 |
DOI | 10.11334/jibi1954.45.3_251 |
Cover
Summary: | 標準化スギ花粉エキス (TO-194) の特異的減感作療法における安全性を確認するために、標準化スギ花粉エキス (TO-194) 2,000 JAU/mlを用いてスギ花粉症を有する被験者20例を対象として検討を行った。その結果、重篤な副作用は発現しなかったが、軽度の作用 (試験薬との因果関係が否定できない有害事象) が2例/20例に認められ、安全率は90% (95%信頼区間68.3-98.8%) であった。副作用を発現した2例の内訳は、1例は鼻汁、1例は目のかゆみであり、投与期間内の維持量に達するまでには消失し、2例とも問題なく増量し継続できた。従って、この副作用を発現した2例の各症状とその経過、かつ被験者20例の患者背景、注射の回数ベースなどを総合的に評価すると、標準化スギ花粉エキス (TO-194) による特異的減感作療法は、安全性試験の結果、大きな問題はなく施行できる治療法であると考えられた。 |
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ISSN: | 0447-7227 2185-1034 |
DOI: | 10.11334/jibi1954.45.3_251 |