真武湯,帰脾湯,電気温鍼が有効であった ドライアイ,眼精疲労の1例

ドライアイ,眼精疲労に対し電気温鍼,漢方治療が有効であった症例を経験した。症例は41歳の女性。点眼薬による治療を受けていたが,羞明,眼痛が増悪し漢方治療を希望して当科を受診した。真武湯を投与したところ全身倦怠感の改善とともに眼症状も改善した。眼痛,羞明に対しては電気温鍼が即効を認めた。その後帰脾湯を追加したところ,血尿の消失,不眠の改善とともに点眼薬の必要がなくなった。羞明,眼痛は三叉神経系の関与が指摘されており,本症例での電気温鍼の作用点である可能性が高い。同時に本症例での眼不定愁訴には漢方的に裏寒や脾虚の関与する可能性が考えられる。...

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Published in日本東洋医学雑誌 Vol. 68; no. 3; pp. 212 - 217
Main Authors 遠藤, 良二, 薗田, 将樹, 高田, 敦子, 山本, 昇伯, 田宮, 大介, 藤井, 理恵, 伊藤, 隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本東洋医学会 2017
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ISSN0287-4857
1882-756X
DOI10.3937/kampomed.68.212

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Summary:ドライアイ,眼精疲労に対し電気温鍼,漢方治療が有効であった症例を経験した。症例は41歳の女性。点眼薬による治療を受けていたが,羞明,眼痛が増悪し漢方治療を希望して当科を受診した。真武湯を投与したところ全身倦怠感の改善とともに眼症状も改善した。眼痛,羞明に対しては電気温鍼が即効を認めた。その後帰脾湯を追加したところ,血尿の消失,不眠の改善とともに点眼薬の必要がなくなった。羞明,眼痛は三叉神経系の関与が指摘されており,本症例での電気温鍼の作用点である可能性が高い。同時に本症例での眼不定愁訴には漢方的に裏寒や脾虚の関与する可能性が考えられる。
ISSN:0287-4857
1882-756X
DOI:10.3937/kampomed.68.212