甲状腺乳頭癌加療中に判明した腎癌肺転移例

気管壁浸潤,頸部から縦隔にかけてのリンパ節転移を伴う甲状腺乳頭癌の術後に認めた肺病変を,当初甲状腺乳頭癌肺転移と考え治療を開始したが,副腎に病変が出現したことを契機に精査を行い,以前に手術治療を施行していた腎癌の肺転移の可能性が高いことが判明した症例を経験した。Sunitinibを投与開始後,肺病変は縮小傾向にある。特に他種の癌の既往がある患者においては,そちらからの転移の可能性も常に考慮することが大切と考えられた。...

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Published in日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 Vol. 32; no. 2; pp. 125 - 129
Main Authors 折田, 頼尚, 小川, 隆義, 橘, 智靖, 近藤, 有
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会 2015
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ISSN2186-9545
DOI10.11226/jaesjsts.32.2_125

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Summary:気管壁浸潤,頸部から縦隔にかけてのリンパ節転移を伴う甲状腺乳頭癌の術後に認めた肺病変を,当初甲状腺乳頭癌肺転移と考え治療を開始したが,副腎に病変が出現したことを契機に精査を行い,以前に手術治療を施行していた腎癌の肺転移の可能性が高いことが判明した症例を経験した。Sunitinibを投与開始後,肺病変は縮小傾向にある。特に他種の癌の既往がある患者においては,そちらからの転移の可能性も常に考慮することが大切と考えられた。
ISSN:2186-9545
DOI:10.11226/jaesjsts.32.2_125