舌迷入魚骨異物の1例

魚骨異物は日常診療でしばしば遭遇する疾患であり, 外来処置で摘出可能なことが多い。 しかし, 口腔咽頭診察,喉頭ファイバーでも異物を認めない場合は診断・治療に難渋することがある。 魚骨が粘膜下, 軟部組織内に迷入している場合, CT 等の画像検査にて異物を確認し, 術中周囲に目印となる構造物がなければ, さまざまな画像検査デバイスを用いてその局在を確認しつつ摘出術を行わなければならない。 今回われわれは鯛のパスタを食べて, 骨が舌内に迷入し, 術前に行った CT 検査画像から電子カルテ上で舌表面から異物までの距離を計測し, 切開方向に工夫をして良好な経過をたどった症例を報告する。...

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Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 64; no. 4; pp. 216 - 220
Main Authors 油井, 健史, 阿部, 千佳, 丸山, 祐樹, 小松﨑, 敏光, 宮澤, 昌行, 溝上, 雄大, 永田, 衣利奈
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 15.08.2021
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo.64.4_216

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Summary:魚骨異物は日常診療でしばしば遭遇する疾患であり, 外来処置で摘出可能なことが多い。 しかし, 口腔咽頭診察,喉頭ファイバーでも異物を認めない場合は診断・治療に難渋することがある。 魚骨が粘膜下, 軟部組織内に迷入している場合, CT 等の画像検査にて異物を確認し, 術中周囲に目印となる構造物がなければ, さまざまな画像検査デバイスを用いてその局在を確認しつつ摘出術を行わなければならない。 今回われわれは鯛のパスタを食べて, 骨が舌内に迷入し, 術前に行った CT 検査画像から電子カルテ上で舌表面から異物までの距離を計測し, 切開方向に工夫をして良好な経過をたどった症例を報告する。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo.64.4_216