腹部超音波検査で偽腔の逆行性血流を確認し得た上腸間膜動脈解離の1例

症例は53歳男性。腹痛を主訴に来院した。腹部造影CT検査の結果,上腸間膜動脈解離の診断で保存的加療の方針となった。第9病日に施行した腹部超音波検査でエントリーの閉塞と,リエントリーからの逆行性血流による空腸領域の灌流が確認された。孤立性内臓動脈解離は比較的稀な疾患であるが,近年報告数は増加傾向にある。腹部超音波検査は同疾患の診断および血流動態の観察に有用であった。...

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Published in脈管学 Vol. 60; no. 6; pp. 79 - 81
Main Authors 工藤, 洋平, 田部井, 英憲, 大石, 武彦, 坂本, 裕昭, 渡邉, 寬, 五味, 聖吾, 今野, 孝弘, 金子, 正則, 平松, 祐司, 鈴木, 武樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 10.06.2020
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ISSN0387-1126
1880-8840
DOI10.7133/jca.19-00027

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Summary:症例は53歳男性。腹痛を主訴に来院した。腹部造影CT検査の結果,上腸間膜動脈解離の診断で保存的加療の方針となった。第9病日に施行した腹部超音波検査でエントリーの閉塞と,リエントリーからの逆行性血流による空腸領域の灌流が確認された。孤立性内臓動脈解離は比較的稀な疾患であるが,近年報告数は増加傾向にある。腹部超音波検査は同疾患の診断および血流動態の観察に有用であった。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.19-00027