扁桃炎およびその他の耳鼻咽喉科感染症に対するCZOPの基礎的・臨床的検討
扁桃炎およびその他の耳鼻咽喉科領域感染症に対するcefozopran (CZOP) の基礎的・臨床的検討を行い, 以下の結果を得た. 1. 患者より分離された細菌に対する感受性分布は, グラム陰性菌においてはCAZ にやや劣るものの, グラム陽性菌および嫌気性菌においてはCAZより優れていた. 2. CZOP1.0g点滴静注後の扁桃組織内濃度は0.7~31.9μg/g, 顎下腺組織内濃度は3.7~28.8μg/g, 耳下腺組織内濃度は4.6~30.5μg/gであつた. 3. 主治医判定による有効率は89.6% (120/134), 委員会判定のそれが88.1% (118/ 134) であつた....
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Published in | 耳鼻と臨床 Vol. 40; no. 5; pp. 832 - 850 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻と臨床会
1994
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0447-7227 2185-1034 |
DOI | 10.11334/jibi1954.40.5_832 |
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Summary: | 扁桃炎およびその他の耳鼻咽喉科領域感染症に対するcefozopran (CZOP) の基礎的・臨床的検討を行い, 以下の結果を得た. 1. 患者より分離された細菌に対する感受性分布は, グラム陰性菌においてはCAZ にやや劣るものの, グラム陽性菌および嫌気性菌においてはCAZより優れていた. 2. CZOP1.0g点滴静注後の扁桃組織内濃度は0.7~31.9μg/g, 顎下腺組織内濃度は3.7~28.8μg/g, 耳下腺組織内濃度は4.6~30.5μg/gであつた. 3. 主治医判定による有効率は89.6% (120/134), 委員会判定のそれが88.1% (118/ 134) であつた. 4. 細菌学的には分離された菌のうち投与前後で消長が観察できた139株中135株 (97.1%) の消失がみられた. 5.141症例中重篤な副作用は全くみられなかつた. 6. 臨床検査値の異常としては血清トランスアミナーゼの上昇を中心に18例で認められたが重篤なものはなかつた. |
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ISSN: | 0447-7227 2185-1034 |
DOI: | 10.11334/jibi1954.40.5_832 |