蝶形骨洞より生じた巨大な後鼻孔ポリープの1例

われわれは、蝶形骨洞に基部を持つ後鼻孔ポリープ (sphenochoanal polyp) の1例を経験した。症例は24歳、女性。蝶形骨洞内より上咽頭に至る巨大なポリープが観察された。同時に上顎洞に基部を有するポリープも合併しており、極めてまれな症例と考えられた。内視鏡的副鼻腔手術 (endoscopic sinus surgery: ESS) にて、これらの病変を切除した。再発を防止するためには、ポリープの基部を十分に除去することが肝要であるが、蝶形骨洞内の操作を行う際には重篤な副損傷を回避するために慎重な操作が必要といえる。...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 48; no. 3; pp. 193 - 197
Main Authors 加瀬, 敬一, 菊地, 俊彦, 高野, 潤, 小林, 俊光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 20.05.2002
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.48.3_193

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Summary:われわれは、蝶形骨洞に基部を持つ後鼻孔ポリープ (sphenochoanal polyp) の1例を経験した。症例は24歳、女性。蝶形骨洞内より上咽頭に至る巨大なポリープが観察された。同時に上顎洞に基部を有するポリープも合併しており、極めてまれな症例と考えられた。内視鏡的副鼻腔手術 (endoscopic sinus surgery: ESS) にて、これらの病変を切除した。再発を防止するためには、ポリープの基部を十分に除去することが肝要であるが、蝶形骨洞内の操作を行う際には重篤な副損傷を回避するために慎重な操作が必要といえる。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.48.3_193