血管エコーが診断や病態把握に有用で,両側上肢動脈狭窄に対して血管内治療が行われた巨細胞性動脈炎の1 症例

要旨:77 歳女性。左上肢脱力を自覚。頸動脈エコーなどの検査で血管炎が疑われ,PET-CT で鎖骨下動脈に集積像を認めた。側頭動脈に対するエコーでhalo sign を認め,生検にて巨細胞性動脈炎と診断した。左橈骨動脈触知不良,鎖骨下動脈に対するエコーにて両側に狭窄病変を認めた。バルーン拡張術を施行後,橈骨動脈は触知良好となり狭窄は改善した。巨細胞性動脈炎における血管内治療の報告はほとんどない。血管エコーが診断と病態の把握に役立った。...

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Published in脈管学 Vol. 55; no. 6; pp. 95 - 99
Main Authors 高坂, 仁美, 濱口, 浩敏, 福住, 典子, 沖, 都麦, 今西, 孝充, 林, 伸英, 野村, 佳克, 山口, 雅人, 河野, 誠司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脈管学会 2015
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Summary:要旨:77 歳女性。左上肢脱力を自覚。頸動脈エコーなどの検査で血管炎が疑われ,PET-CT で鎖骨下動脈に集積像を認めた。側頭動脈に対するエコーでhalo sign を認め,生検にて巨細胞性動脈炎と診断した。左橈骨動脈触知不良,鎖骨下動脈に対するエコーにて両側に狭窄病変を認めた。バルーン拡張術を施行後,橈骨動脈は触知良好となり狭窄は改善した。巨細胞性動脈炎における血管内治療の報告はほとんどない。血管エコーが診断と病態の把握に役立った。
ISSN:0387-1126
1880-8840
DOI:10.7133/jca.15-00006