真珠腫性中耳炎における術前・術後の骨導閾値の変化について

1986年10月より1989年12月までに東京医科歯科大学耳鼻咽喉科で手術を行い, 術後中耳炎外来で経過を観察した真珠腫症例60例62耳のうち, 両側中耳炎症例や非術側に感音難聴のある例などを除いた34例34耳を対象として術前後の骨導閾値の変化を検討した. その結果, 術前骨導閾値を上昇 (悪化) させるとされる耳小骨病変を改善することで骨導閾値が下降する可能性があること, および軽度な半規管瘻孔や前庭窓の肉芽病変ではその処置を丁寧に行えば, 注意はいるものの, 骨導閾値を上昇させないことがわかつた....

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 38; no. 3; pp. 225 - 229
Main Authors 小松崎, 篤, 畑, 裕子, 奥野, 秀次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 1992
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.38.3_225

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Summary:1986年10月より1989年12月までに東京医科歯科大学耳鼻咽喉科で手術を行い, 術後中耳炎外来で経過を観察した真珠腫症例60例62耳のうち, 両側中耳炎症例や非術側に感音難聴のある例などを除いた34例34耳を対象として術前後の骨導閾値の変化を検討した. その結果, 術前骨導閾値を上昇 (悪化) させるとされる耳小骨病変を改善することで骨導閾値が下降する可能性があること, および軽度な半規管瘻孔や前庭窓の肉芽病変ではその処置を丁寧に行えば, 注意はいるものの, 骨導閾値を上昇させないことがわかつた.
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.38.3_225