耳鼻咽喉科領域各種細菌感染症患者に対するSY5555の臨床的検討

• Published in: 耳鼻と臨床 Vol. 40; no. 3; pp. 488 - 504
• Main Authors: 山本, 真一郎, 坂口, 喜清, 宮本, ゆう子, 鶴丸, 浩士, 川嵜, 良明, 伊藤, 弘美, 小林, 武弘, 永田, 総一郎, 木村, 栄成, 小村, 良, 原口, 兼明, 梅田, 敬子, 守田, 雅宏, 森山, 一郎, 福田, 勝則, 大山, 勝, 古田, 茂, 竹林, 脩文, 藤井, 和敏, 原田, 康夫, 田頭, 宣治, 矢野, 博美, 田中, 悦夫, 河合, 孝, 佐藤, むつみ, 出井, 教雄, 森松, 圭三, 夜陣, 紘治, 横田, 明, 鈴木, 衛, 平川, 勝洋, 新川, 敦, 宮本, 直哉, 馬場, 駿吉, 八田, 扇, 松永, 亨, 伊東, 一則, 小林, 優子, 徳重, 栄一郎, 宮崎, 康博, 北條, 郷明, 深水, 浩三, 中田, 将風, 仙波, 治, 所, 芳男, 松崎, 勉, 秋田谷, 直, 福里, 浩, 有賀, 秀治, 伊東, 真人, 西元, 謙吾, 坂井, 眞, 津田, 守, 高橋, 秀明, 馬場園, 真樹子, 三宅, 浩郷, 長谷川, 哲, 渡辺, 荘郁, 野田, 益弘, 内蘭, 明裕, 鈴木, 理文, 加賀, 達美
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 耳鼻と臨床会 1994
• Subjects: 耳鼻咽喉科領域細菌感染症; 臨床的検討
• ISSN: 0447-7227; 2185-1034
• DOI: 10.11334/jibi1954.40.3_488

耳鼻咽喉科領域感染症におけるS Y 5555の臨床的検討を行つた.今回の検討で患者より検出された各種分離株に対するS Y 5555のMIC80は,Streptococcus pneumoniaeでは0.10μg/ml,Staphylococcus aureus,coagulase negative Staphylococcus(CNS)およびMoraxella catarrhalisでは0.20μg/ml,Staphhylococcus epidermidisでは0.39μg/ml,Haemophilus influenzaeでは0.78μg/mlであつた.臨床効果は,中耳炎65.0%,副鼻腔炎69.6%,陰窩性扁桃炎87.2%,外耳炎83.3%など全体として73.1%の有効率であつた.細菌学的効果は,全体で73.1%の菌消失率であつた.副作用は計17例(7.0%),臨床検査値の異常変動は計12例(8.3%)に認められた.以上の成績から,本剤は中耳炎,副鼻腔炎,扁桃炎,外耳炎などをはじめとする耳鼻咽喉科領域の各種細菌感染症に対して有用性の高い薬剤と考えられた.