頸部リンパ節炎を反復した小児ベーチェット病不全型の1例
ベーチェット病は全身諸臓器に発作性の急性炎症を繰り返し,慢性に経過する原因不明の難治性疾患であり,小児での発症は非常にまれである。今回我々は,頸部リンパ節炎を反復後にベーチェット病不全型の診断へと至った症例を経験したので,若干の文献的考察を行い報告する。症例は 5 歳,10歳時に入院加療を要する頸部リンパ節炎を認め,13歳時には頸部リンパ節炎,口腔内潰瘍,陰部潰瘍,消化器症状を呈し,ベーチェット病不全型の診断へ至った。反復する感染症の背景に隠れた疾患がある可能性を念頭に置き,小児科医など他科との連携が重要と考えられた。...
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Published in | 小児耳鼻咽喉科 Vol. 35; no. 1; pp. 21 - 26 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本小児耳鼻咽喉科学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 0919-5858 2186-5957 |
DOI | 10.11374/shonijibi.35.21 |
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Summary: | ベーチェット病は全身諸臓器に発作性の急性炎症を繰り返し,慢性に経過する原因不明の難治性疾患であり,小児での発症は非常にまれである。今回我々は,頸部リンパ節炎を反復後にベーチェット病不全型の診断へと至った症例を経験したので,若干の文献的考察を行い報告する。症例は 5 歳,10歳時に入院加療を要する頸部リンパ節炎を認め,13歳時には頸部リンパ節炎,口腔内潰瘍,陰部潰瘍,消化器症状を呈し,ベーチェット病不全型の診断へ至った。反復する感染症の背景に隠れた疾患がある可能性を念頭に置き,小児科医など他科との連携が重要と考えられた。 |
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ISSN: | 0919-5858 2186-5957 |
DOI: | 10.11374/shonijibi.35.21 |