幼稚園と保育所に通う幼児を対象とした食・生活習慣調査 ~男女別施設別比較

本研究は、幼稚園児と保育所児の食・生活習慣を男女別に検討し、今後の地域における幼児を対象にした食育に資することを目的とした。京都府北部の一市の全ての幼稚園(152人)と保育所(259人)に通う3 ~5歳児411人の保護者を対象に自記式アンケートを行った。調査項目は属性、身体特性、健康状態、食・生活習慣、保護者による子どもの食事に対する認識の計19項目である。解析対象者は301人(73.2 %)であった。男女別比較では、女児は朝食の乳製品(p=0.028)と果物(p=0.026)の摂取割合が有意に低く、「食事の手伝いをする」割合が有意に高かった(p=0.001)。施設別比較では、保育所児は朝食の...

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Published inJournal of the Japan Dietetic Association Vol. 61; no. 1; pp. 29 - 37
Main Authors 古谷, 佳世, 猿渡, 綾子, 東, あかね, 青井, 渉, 和田, 小依里, 小谷, 清子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養士会 2018
The Japan Dietetic Association
Subjects
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ISSN0013-6492
2185-6877
DOI10.11379/jjda.61.29

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Summary:本研究は、幼稚園児と保育所児の食・生活習慣を男女別に検討し、今後の地域における幼児を対象にした食育に資することを目的とした。京都府北部の一市の全ての幼稚園(152人)と保育所(259人)に通う3 ~5歳児411人の保護者を対象に自記式アンケートを行った。調査項目は属性、身体特性、健康状態、食・生活習慣、保護者による子どもの食事に対する認識の計19項目である。解析対象者は301人(73.2 %)であった。男女別比較では、女児は朝食の乳製品(p=0.028)と果物(p=0.026)の摂取割合が有意に低く、「食事の手伝いをする」割合が有意に高かった(p=0.001)。施設別比較では、保育所児は朝食の果物の摂取割合が低かった(男児p=0.004、女児p=0.051)。また、保育所児は夕食時刻と就寝時刻が有意に遅く、「寝付きが悪い」割合が有意に高かった(男児p=0.009、女児p=0.013)。児の性や幼稚園・保育所の特性を考慮し、実態に基づいた食育を実施、評価する必要性が示唆された。
ISSN:0013-6492
2185-6877
DOI:10.11379/jjda.61.29