太陽熱利用海水淡水化に関する一考察

集熱器で太陽熱を集め, 蒸発法海水淡水化装置に導入して淡水化する間接法太陽熱利用海水淡水化プロセスのフィージビリティを検討するために瀬戸内海の離島を立地点と想定し, 計算による予備的な検討を行った. 集熱面積は2,500m2とし, 降雨も利用し, 降雨の80%が集雨できるとし, 毎日10m3の水を使用するとして年間毎日の水収支を計算した. 太陽熱による淡水化量は夏季には多いが, 冬季には非常に少なくなり, 夏季の20%以下に低減する. 集雨量は梅雨期と台風期に集中し, 季節および日々の変動が非常に大きい. 淡水取得量の季節的変動は非常に大きいので, 年間一定量の水を使用するためには貯水槽の大き...

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Published in日本海水学会誌 Vol. 37; no. 2; pp. 97 - 100
Main Authors 後藤, 藤太郎, 中嶋, 義弘, 藤原, 一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本海水学会 1983
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ISSN0369-4550
2185-9213
DOI10.11457/swsj1965.37.97

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Summary:集熱器で太陽熱を集め, 蒸発法海水淡水化装置に導入して淡水化する間接法太陽熱利用海水淡水化プロセスのフィージビリティを検討するために瀬戸内海の離島を立地点と想定し, 計算による予備的な検討を行った. 集熱面積は2,500m2とし, 降雨も利用し, 降雨の80%が集雨できるとし, 毎日10m3の水を使用するとして年間毎日の水収支を計算した. 太陽熱による淡水化量は夏季には多いが, 冬季には非常に少なくなり, 夏季の20%以下に低減する. 集雨量は梅雨期と台風期に集中し, 季節および日々の変動が非常に大きい. 淡水取得量の季節的変動は非常に大きいので, 年間一定量の水を使用するためには貯水槽の大きさを非常に大きくしなければならないことがわかった.
ISSN:0369-4550
2185-9213
DOI:10.11457/swsj1965.37.97