快適性と身体部位の温冷感の構造方程式モデリング

日常生活における快適性と省エネルギーのバランスをとるための基礎実験として,本論文は構造方程式モデリングを用いた分析結果について述べる.分析は,「体の各部位の温冷感が体全体の快適性にどのように影響を与えるか」に関するものであり,使用したデータは 22人の被験者が9条件のもので徐々に暖房したときの体感について 10分毎にアンケートに回答したものである.モデルの変数として,(1)ある時点での体感値,(2)ある時点とその前の時点での体感値,(3)ある時点の体感値とその前の時点からの差分,(4)ある時点でのその前の時点との差分,の4種類のモデルを構築したところ,次の3つの知見を得た:(1)4番目のある時...

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Published in知能と情報 Vol. 20; no. 2; pp. 164 - 170
Main Authors 三村, 英二, 辻, 洋, 久保, 新悟, 中野, 雅之, 青木, 真吾, 井上, 修紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本知能情報ファジィ学会 2008
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ISSN1347-7986
1881-7203
DOI10.3156/jsoft.20.164

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Summary:日常生活における快適性と省エネルギーのバランスをとるための基礎実験として,本論文は構造方程式モデリングを用いた分析結果について述べる.分析は,「体の各部位の温冷感が体全体の快適性にどのように影響を与えるか」に関するものであり,使用したデータは 22人の被験者が9条件のもので徐々に暖房したときの体感について 10分毎にアンケートに回答したものである.モデルの変数として,(1)ある時点での体感値,(2)ある時点とその前の時点での体感値,(3)ある時点の体感値とその前の時点からの差分,(4)ある時点でのその前の時点との差分,の4種類のモデルを構築したところ,次の3つの知見を得た:(1)4番目のある時点とその前の時点との差分に基づくモデルがもっともよいモデル適合度指標を得た,(2)尻と胸の温冷感の変化が体全体の快適性にもっとも影響を与えた,(3)疲労感は体の部位の温冷感とは相関をもたなかった.
ISSN:1347-7986
1881-7203
DOI:10.3156/jsoft.20.164