木炭による窒素分保持効果と芝生用土壌改良資材としての利用可能性

木炭は微細な孔隙を多数持つため, 保水力や保肥力を持つ土壌改良資材として利用されているが, そのままでは硝酸態窒素等の吸着能は大きくない。数種の塩類に浸漬した木炭で硝酸態窒素の吸着能を比較したところ, 塩化第二鉄で処理した木炭による吸着が多かった。塩化第二鉄処理木炭と砂の比率を変えて混合し, 硝酸カリウムを吸着させてトールフェスクの生育を比較したところ, 木炭が60-80 %の時に生育が最も良好だった。また木炭層と砂層を組み替えた試験区で生育試験を行ったところ, 木炭だけが表層にある場合には発芽できにくい状態となるが, 発芽後の生育は木炭がある方が良好だった。...

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Published in日本緑化工学会誌 Vol. 29; no. 1; pp. 285 - 288
Main Authors 伊藤, 健一, 勝野, 武彦, 池田, 穂高, 林, 晴美, 藤崎, 健一郎, 関, 真恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緑化工学会 2003
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ISSN0916-7439
0916-7439
DOI10.7211/jjsrt.29.285

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Summary:木炭は微細な孔隙を多数持つため, 保水力や保肥力を持つ土壌改良資材として利用されているが, そのままでは硝酸態窒素等の吸着能は大きくない。数種の塩類に浸漬した木炭で硝酸態窒素の吸着能を比較したところ, 塩化第二鉄で処理した木炭による吸着が多かった。塩化第二鉄処理木炭と砂の比率を変えて混合し, 硝酸カリウムを吸着させてトールフェスクの生育を比較したところ, 木炭が60-80 %の時に生育が最も良好だった。また木炭層と砂層を組み替えた試験区で生育試験を行ったところ, 木炭だけが表層にある場合には発芽できにくい状態となるが, 発芽後の生育は木炭がある方が良好だった。
ISSN:0916-7439
0916-7439
DOI:10.7211/jjsrt.29.285