ICMART2024韓国大会 参加報告

2024年9月27日から29日まで、 韓国済州市で開催されたICMART2024 World Congress on Medical Acupunctureにて、 Electroacupunctureに関する口頭発表を行なった。 ICMARTは、 主にヨーロッパ諸国やアメリカ大陸の国々によって構成されており、 今回初の韓国開催を迎えた。 "Future of Integrative Healthcare (統合医療の未来)" を学会テーマに掲げ、 鍼灸を現代医学的手法で、 融合および統合を図るための研究が歓迎されていた。 鍼の治療効果を報告する研究が多く合った一方で、 生理...

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Published in全日本鍼灸学会雑誌 Vol. 75; no. 1; pp. 108 - 112
Main Author 山下, 貴司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 全日本鍼灸学会 01.02.2025
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ISSN0285-9955
1882-661X
DOI10.3777/jjsam.75.108

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Summary:2024年9月27日から29日まで、 韓国済州市で開催されたICMART2024 World Congress on Medical Acupunctureにて、 Electroacupunctureに関する口頭発表を行なった。 ICMARTは、 主にヨーロッパ諸国やアメリカ大陸の国々によって構成されており、 今回初の韓国開催を迎えた。 "Future of Integrative Healthcare (統合医療の未来)" を学会テーマに掲げ、 鍼灸を現代医学的手法で、 融合および統合を図るための研究が歓迎されていた。 鍼の治療効果を報告する研究が多く合った一方で、 生理学的なアプローチによる研究は少なく、 鍼灸研究における研究方法論の多様化と、 生理学的指標を用いた客観的評価手法の更なる導入の必要性を示唆するものであると感じた。 また日本が今後、 国際舞台で確固たる評価を得るためには、 目先の成果だけでなく、 着実に研究者を育てる仕組みが必要であり、 そのためには鍼灸師が研究に携わる際の役割の設定や、 参入障壁を小さくすること方法を考える必要がある。 日本の鍼灸界が学ぶべき好例がいくつもあり、 将来的の発展につながることを期待したい。
ISSN:0285-9955
1882-661X
DOI:10.3777/jjsam.75.108