腹腔鏡下幽門側胃切除術を行ったAdachi VI型28群の胃癌の1例
症例は61歳,男性.検診異常で受診となった.上部消化管内視鏡検査を行い,胃下部小彎に0-IIc病変を認め,胃癌と診断された.CTで遠隔転移やリンパ節腫大は認めなかったが,総肝動脈が存在せず,腹腔動脈から分岐した左胃動脈から左肝動脈が分岐しており,さらに右肝動脈が上腸間膜動脈から分岐していた.Adachi VI型28群の胃癌cStage Iと診断し,腹腔鏡下幽門側胃切除術,D1+リンパ節郭清を行った.術中,左肝動脈の末梢側と左胃動脈の根部を確保した後に,郭清組織を同動脈に沿って観音開きにする形で行った.左肝動脈を温存して左胃動脈を処理した.まれな血管破格を伴う胃癌に対して,腹腔鏡下で手術を行った...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 83; no. 7; pp. 1273 - 1276 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2022
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Summary: | 症例は61歳,男性.検診異常で受診となった.上部消化管内視鏡検査を行い,胃下部小彎に0-IIc病変を認め,胃癌と診断された.CTで遠隔転移やリンパ節腫大は認めなかったが,総肝動脈が存在せず,腹腔動脈から分岐した左胃動脈から左肝動脈が分岐しており,さらに右肝動脈が上腸間膜動脈から分岐していた.Adachi VI型28群の胃癌cStage Iと診断し,腹腔鏡下幽門側胃切除術,D1+リンパ節郭清を行った.術中,左肝動脈の末梢側と左胃動脈の根部を確保した後に,郭清組織を同動脈に沿って観音開きにする形で行った.左肝動脈を温存して左胃動脈を処理した.まれな血管破格を伴う胃癌に対して,腹腔鏡下で手術を行ったので報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.83.1273 |