公衆衛生の改善に向けた都市のグリーンインフラ:研究の動向と課題

都市域の緑地や自然地が,公衆衛生の要素であるヒトの精神的健康,身体的健康,社会的結束にもたらす効果に関する研究の概要を解説するとともに,今後必要となる研究課題について議論した。都市の緑地の存在は,アレルギー疾患をはじめとする身体的健康の課題,鬱病の発症などの精神的健康の課題,地域での協力関係などの社会的結束についての課題のそれぞれに,正の効果をもたらすことが多くの研究から示されている。しかし緑地の質の効果についての知見は限られており,特に生物多様性と公衆衛生の関係の研究は,今後に多くの課題が残されている。...

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Published in日本緑化工学会誌 Vol. 43; no. 3; pp. 466 - 469
Main Authors 西廣, 淳, 古賀, 和子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緑化工学会 28.02.2018
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Summary:都市域の緑地や自然地が,公衆衛生の要素であるヒトの精神的健康,身体的健康,社会的結束にもたらす効果に関する研究の概要を解説するとともに,今後必要となる研究課題について議論した。都市の緑地の存在は,アレルギー疾患をはじめとする身体的健康の課題,鬱病の発症などの精神的健康の課題,地域での協力関係などの社会的結束についての課題のそれぞれに,正の効果をもたらすことが多くの研究から示されている。しかし緑地の質の効果についての知見は限られており,特に生物多様性と公衆衛生の関係の研究は,今後に多くの課題が残されている。
ISSN:0916-7439
0916-7439
DOI:10.7211/jjsrt.43.466