Giant Pseudopolyposis 3症例の臨床病理学的特徴について
giant pseudopolyposisは分枝や橋形成のため,多彩なmucosal bridgeやtagを呈する稀有な疾患で,自験3症例を報告する.症例1は49歳男性で,左下腹部痛と下血を主訴とし,左側結腸に海草,虫状やサンゴ状を呈する無数のポリープ病変を認めた.病変は組織学的には,正常粘膜構造からなる隆起で,構成腺管に細胞異型を認めなかった.症例2は58歳女性で,S状結腸に19個のmucosal bridgeとtagが散在した.病変は正常粘膜組織を基本構造とするが,1個の病変中に腺腫巣を認めた.症例3は39歳男性で,無数のmucosal bridgeとtagが密集,集簇し,5.5×4cmの...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 44; no. 4; pp. 485 - 490 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
1991
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.44.485 |
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Summary: | giant pseudopolyposisは分枝や橋形成のため,多彩なmucosal bridgeやtagを呈する稀有な疾患で,自験3症例を報告する.症例1は49歳男性で,左下腹部痛と下血を主訴とし,左側結腸に海草,虫状やサンゴ状を呈する無数のポリープ病変を認めた.病変は組織学的には,正常粘膜構造からなる隆起で,構成腺管に細胞異型を認めなかった.症例2は58歳女性で,S状結腸に19個のmucosal bridgeとtagが散在した.病変は正常粘膜組織を基本構造とするが,1個の病変中に腺腫巣を認めた.症例3は39歳男性で,無数のmucosal bridgeとtagが密集,集簇し,5.5×4cmの限局性直腸腫瘍を形成し,組織学的には本症の病巣中に腺腫と癌組織を併存していた,本症の臨床的問題点について文献的考察を加えた. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.44.485 |