クローン病の経過および再燃についての検討

クローン病24例を対象として治療経過を検討した。初期治療においては,薬物療法別に検討すると緩解までの期間に差が無く栄養療法で比較するとED投与が明らかに緩解までの期間が短かった.局所病変においては,潰瘍病変はほとんど改善傾向を示し,特にアフター様潰瘍, fissuring ulcerは消失した.炎症性ポリープが密に認められた症例の一部に増悪がみられた.つぎに一年以上経過を追えた15症例についてその後の再燃についてみると,初期治療の差異が再燃までの期間に影響をあたえるまでには至らなかった,また不十分な食事制限を行っても再燃までの期間に差を認めなかった....

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 38; no. 4; pp. 407 - 414
Main Authors 古賀, 聖祥, 日高, 令一郎, 豊永, 純, 谷川, 久一, 村山, 俊二, 池田, 英雄, 藤見, 是, 国崎, 忠彦, 佐々木, 英, 上田, 俊明, 下河辺, 正行, 下津浦, 康裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 1985
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.38.407

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Summary:クローン病24例を対象として治療経過を検討した。初期治療においては,薬物療法別に検討すると緩解までの期間に差が無く栄養療法で比較するとED投与が明らかに緩解までの期間が短かった.局所病変においては,潰瘍病変はほとんど改善傾向を示し,特にアフター様潰瘍, fissuring ulcerは消失した.炎症性ポリープが密に認められた症例の一部に増悪がみられた.つぎに一年以上経過を追えた15症例についてその後の再燃についてみると,初期治療の差異が再燃までの期間に影響をあたえるまでには至らなかった,また不十分な食事制限を行っても再燃までの期間に差を認めなかった.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.38.407