99mTcMIBIシンチグラフィ陽性の胸腺腫を合併した副甲状腺腺腫の1例
症例は69歳女性。左腎結石にて他医通院中に2013年5月にCTで胆囊結石を指摘され当院紹介された。血液検査にて高カルシウム血症と副甲状腺ホルモン高値を認め,99mTcMIBIシンチグラフィでは,頸部での集積は明らかでなく縦隔に集積を認め,CTでは同部に3cm大の胸腺腫瘍が描出された。しかし頸部超音波検査では右下副甲状腺の腫大が疑われたため,縦隔内異所性副甲状腺腺腫疑い,胸腺腫合併副甲状腺機能亢進症否定できずの診断で手術施行した。胸腺腫瘍と腫大した右下副甲状腺の両方を摘出した。病理検査では,胸腺腫瘍はType B2 thymomaであり,右下副甲状腺腺腫と診断された。99mTcMIBIシンチグラ...
Saved in:
Published in | 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 Vol. 33; no. 1; pp. 55 - 59 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
2016
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 2186-9545 |
DOI | 10.11226/jaesjsts.33.1_55 |
Cover
Summary: | 症例は69歳女性。左腎結石にて他医通院中に2013年5月にCTで胆囊結石を指摘され当院紹介された。血液検査にて高カルシウム血症と副甲状腺ホルモン高値を認め,99mTcMIBIシンチグラフィでは,頸部での集積は明らかでなく縦隔に集積を認め,CTでは同部に3cm大の胸腺腫瘍が描出された。しかし頸部超音波検査では右下副甲状腺の腫大が疑われたため,縦隔内異所性副甲状腺腺腫疑い,胸腺腫合併副甲状腺機能亢進症否定できずの診断で手術施行した。胸腺腫瘍と腫大した右下副甲状腺の両方を摘出した。病理検査では,胸腺腫瘍はType B2 thymomaであり,右下副甲状腺腺腫と診断された。99mTcMIBIシンチグラフィ集積を示す胸腺腫を合併し,術前局在診断に難渋した副甲状腺腺腫の症例を経験したので報告する。 |
---|---|
ISSN: | 2186-9545 |
DOI: | 10.11226/jaesjsts.33.1_55 |