慢性中耳炎の細菌学的検討

1984年1月より1987年12月までにabbott社ms-2を用いて耳漏細菌検査を施行した慢性中耳炎214耳, 378株の検出菌, 抗生剤感受性を調査し, 以下の結果を得た. 1. 検出率において, P. aeruginosaは約25%, S. aureusは約18%であり, 年次別変化はなかった. 2.4年間の菌種変化において, Proteus属の減少と, Corynebacterium, S. epidermidisの増加が目立った. 3. 抗生剤感受性において, P. aeruginosa, S. aureusともに耐性株の出現を広域, 高頻度に見た. OFLXは, 広域耐性株に対して...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 36; no. 1; pp. 32 - 36
Main Authors 國本, 優, 嶽, 良博, 垣内, 弘, 加藤, 寛, 神人, 崇, 田端, 敏秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 1990
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Summary:1984年1月より1987年12月までにabbott社ms-2を用いて耳漏細菌検査を施行した慢性中耳炎214耳, 378株の検出菌, 抗生剤感受性を調査し, 以下の結果を得た. 1. 検出率において, P. aeruginosaは約25%, S. aureusは約18%であり, 年次別変化はなかった. 2.4年間の菌種変化において, Proteus属の減少と, Corynebacterium, S. epidermidisの増加が目立った. 3. 抗生剤感受性において, P. aeruginosa, S. aureusともに耐性株の出現を広域, 高頻度に見た. OFLXは, 広域耐性株に対しても高い感受性を示した.
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.36.1_32