MAST法による特異IgE抗体陽性者の地域差 (第2報)

MAST法を用いて, 全国7都市 (札幌, 東京, 奈良, 和歌山, 大阪, 神戸, 大分) の20歳代の健康成人700例 (各都市男性50例, 女性50例) において35種のアレルゲン陽性率を測定した.一つ以上のアレルゲンに陽性を示したアレルゲン感作率は, 大阪63%, 神戸61%と高値であり, 札幌, 大分で低い値を示した.陽性アレルゲン数 (重複感作) は, 大阪で2.52と高く, 札幌では低い値であつた.また, 感作率, 陽性アレルゲン数とも, ほとんどの都市で男性群で高い値を示した.全体としてみると大都市ほど感作率, 陽性アレルゲン数とも高い傾向がみられた.そして感作率の高い地域の方...

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Published in耳鼻と臨床 Vol. 41; no. 1; pp. 95 - 101
Main Authors 和田, 光雄, 榎本, 雅夫, 丹生, 真理子, 板谷, 英貴, 荻野, 敏, 安江, 清
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 1995
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.41.1_95

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Summary:MAST法を用いて, 全国7都市 (札幌, 東京, 奈良, 和歌山, 大阪, 神戸, 大分) の20歳代の健康成人700例 (各都市男性50例, 女性50例) において35種のアレルゲン陽性率を測定した.一つ以上のアレルゲンに陽性を示したアレルゲン感作率は, 大阪63%, 神戸61%と高値であり, 札幌, 大分で低い値を示した.陽性アレルゲン数 (重複感作) は, 大阪で2.52と高く, 札幌では低い値であつた.また, 感作率, 陽性アレルゲン数とも, ほとんどの都市で男性群で高い値を示した.全体としてみると大都市ほど感作率, 陽性アレルゲン数とも高い傾向がみられた.そして感作率の高い地域の方が陽性アレルゲン数も多いという相関がみられた.このようにアレルゲンの感作は, 人口などの生活環境, 性差などの影響を受けるように思われた.
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.41.1_95