フィジカルアセスメント講座を受けた訪問看護師の技術習得レベルの分析~SCATを用いて

地域包括ケアシステムにおいて訪問看護師はキーパーソンであり,医師と連携の下,身体的状態を的確に観察,アセスメントする必要がある。そこで,フィジカルアセスメント講座を受講した訪問看護師の技術習得レベルを明らかにすることを目的とした。対象は,フィジカルアセスメント講座を受講したA訪問看護ステーションの訪問看護師で,半構造化面接法を用いてインタビューを行い,SCAT法を用いて分析を行った。研究参加者は6名で,訪問看護師歴は2~20年であった。SCATによる分析の結果,ストーリーラインと理論記述が得られた。技術習得レベルを,ベナーの看護実践の習熟度レベルを参考に段階分けしたところ,新人レベル~中堅レベ...

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Published inToyama Medical Journal Vol. 33; no. 1; pp. 31 - 41
Main Authors 伊藤, 達也, 北, 啓一朗, 梅村, 俊彰, 山城, 清二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 富山大学医学会 2023
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Summary:地域包括ケアシステムにおいて訪問看護師はキーパーソンであり,医師と連携の下,身体的状態を的確に観察,アセスメントする必要がある。そこで,フィジカルアセスメント講座を受講した訪問看護師の技術習得レベルを明らかにすることを目的とした。対象は,フィジカルアセスメント講座を受講したA訪問看護ステーションの訪問看護師で,半構造化面接法を用いてインタビューを行い,SCAT法を用いて分析を行った。研究参加者は6名で,訪問看護師歴は2~20年であった。SCATによる分析の結果,ストーリーラインと理論記述が得られた。技術習得レベルを,ベナーの看護実践の習熟度レベルを参考に段階分けしたところ,新人レベル~中堅レベルにあると推察された。また,訪問看護ステーションがフィジカルアセスメント講座を受講したことで,訪問看護師の技術習得レベルが向上し,事業所単位で実践コミュニティとなることが示唆された。
ISSN:2189-2466
2758-6014
DOI:10.57561/tmjutmed.33.1_31