冬期の地下水利用による六日町盆地の広域地盤沈下の考察

南魚沼市の地盤沈下は地下水の揚水によって生じる近年に少ない事例である.地盤沈下が進行すると被害が拡大・顕在化する可能性は高く,地盤沈下を生じない地下水利用の推進が求められる.降雪地域の生活に地下水を用いた消雪施設は不可欠なものであり,地域の環境と折り合いをつけて持続可能な地下水の広域利用システムを構築する必要がある.本論文は南魚沼市の地質特性と帯水層における地下水位および地盤沈下の計測結果を基に,地盤沈下の発生機構を検討した.その結果,南魚沼市の地盤沈下機構は浅層の帯水層で揚水しても,地下水位の低下は深層の帯水層まで及ぶために深層の軟弱粘土層が地盤沈下を生じるほか,浅層の軟弱粘土層は上下の両面...

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Published in応用地質 Vol. 61; no. 2; pp. 38 - 49
Main Authors 大塚, 悟, 卜部, 厚志, 栗田, 裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本応用地質学会 10.06.2020
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Summary:南魚沼市の地盤沈下は地下水の揚水によって生じる近年に少ない事例である.地盤沈下が進行すると被害が拡大・顕在化する可能性は高く,地盤沈下を生じない地下水利用の推進が求められる.降雪地域の生活に地下水を用いた消雪施設は不可欠なものであり,地域の環境と折り合いをつけて持続可能な地下水の広域利用システムを構築する必要がある.本論文は南魚沼市の地質特性と帯水層における地下水位および地盤沈下の計測結果を基に,地盤沈下の発生機構を検討した.その結果,南魚沼市の地盤沈下機構は浅層の帯水層で揚水しても,地下水位の低下は深層の帯水層まで及ぶために深層の軟弱粘土層が地盤沈下を生じるほか,浅層の軟弱粘土層は上下の両面排水により地盤沈下を促進する沈下機構を有することを明らかにした.
ISSN:0286-7737
1884-0973
DOI:10.5110/jjseg.61.38