粉粒流動層型高温脱硫装置の脱硫特性
石灰石, ドロマイト, 貝殻の3種のCa系脱硫剤微粒子を用いたときの, 粉粒流動層型乾式脱硫装置における脱硫率に及ぼす操作条件の影響を調べた.調査した因子は反応温度, 微粒子径, 媒体粒子静止層高, 入口ガスの流速及び二酸化炭素濃度, 脱硫剤とSO2とのモル比 (Ca/Sまたは (Ca+Mg)/S) である.また本研究で使用した各脱硫剤の脱硫特性を細孔構造の点から調べるために, 使用前及びか焼後と脱硫後の比表面積及び細孔径分布を測定した. いずれの脱硫剤においても脱硫率は運転条件の各因子に影響されたが, 貝殻の脱硫率だけは流動化ガス中の二酸化炭素濃度の影響を受けなかった.使用した脱硫剤の中で貝...
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Published in | 化学工学論文集 Vol. 24; no. 2; pp. 324 - 328 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 化学工学会
1998
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ISSN | 0386-216X 1349-9203 |
DOI | 10.1252/kakoronbunshu.24.324 |
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Summary: | 石灰石, ドロマイト, 貝殻の3種のCa系脱硫剤微粒子を用いたときの, 粉粒流動層型乾式脱硫装置における脱硫率に及ぼす操作条件の影響を調べた.調査した因子は反応温度, 微粒子径, 媒体粒子静止層高, 入口ガスの流速及び二酸化炭素濃度, 脱硫剤とSO2とのモル比 (Ca/Sまたは (Ca+Mg)/S) である.また本研究で使用した各脱硫剤の脱硫特性を細孔構造の点から調べるために, 使用前及びか焼後と脱硫後の比表面積及び細孔径分布を測定した. いずれの脱硫剤においても脱硫率は運転条件の各因子に影響されたが, 貝殻の脱硫率だけは流動化ガス中の二酸化炭素濃度の影響を受けなかった.使用した脱硫剤の中で貝殻微粒子が最も高い脱硫活性を示した.貝殻のか焼後の細孔径分布のピークが約400Åのところに見られたのに対して, 石灰石やドロマイトのか焼後の細孔径のピークは80Å前後であった.このことから脱硫活性にはか焼後の細孔径の大きさが関係していることが示唆された. |
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ISSN: | 0386-216X 1349-9203 |
DOI: | 10.1252/kakoronbunshu.24.324 |