膜蒸留法における熱回収特性
膜蒸留法における投入エネルギー低減を目的とし, 湿度差を駆動力とした物質移動速度とエンタルピー差を駆動力としたエンタルピー (熱) 移動速度を用いた膜内の熱・物質収支式によるシミュレーションプログラムを作成した.さらに, このプログラムを用いて, 熱回収器を有する膜蒸留システムの投入エネルギー最小となる操作条件の最適化を図り, 実験によって計算結果の妥当性を評価した. 計算結果より, 原水入口温度, 冷却水入口温度が高いほど, また循環流量と膜面積が小さいほど単位生成水量当たりの投入エネルギーが小さくなることがわかった.また, システムの最適化により, 膜面積0.216m2, 熱交換面積0.2...
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Published in | 化学工学論文集 Vol. 21; no. 2; pp. 286 - 293 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 化学工学会
1995
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Summary: | 膜蒸留法における投入エネルギー低減を目的とし, 湿度差を駆動力とした物質移動速度とエンタルピー差を駆動力としたエンタルピー (熱) 移動速度を用いた膜内の熱・物質収支式によるシミュレーションプログラムを作成した.さらに, このプログラムを用いて, 熱回収器を有する膜蒸留システムの投入エネルギー最小となる操作条件の最適化を図り, 実験によって計算結果の妥当性を評価した. 計算結果より, 原水入口温度, 冷却水入口温度が高いほど, また循環流量と膜面積が小さいほど単位生成水量当たりの投入エネルギーが小さくなることがわかった.また, システムの最適化により, 膜面積0.216m2, 熱交換面積0.216m2のセル条件において, 原水入口温度90℃, 冷却水入口温度50℃, 循環流量18.5kg/hの操作条件を得た.さらに, 実際に膜蒸留実験を行ない, 入熱量0.21kW・hで透過水量1kg/hを得, 潜熱回収率66%を確認するとともに, 計算結果の妥当性を検証した. |
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ISSN: | 0386-216X 1349-9203 |
DOI: | 10.1252/kakoronbunshu.21.286 |