DTW と MT 法を用いた類似性を基準とする高齢者の要注意動作検出法の提案

高齢者の介護予防活動や訪問リハビリでの運動機能の確認において定量評価の需要がある.ここでは,可搬性が高い運動計測装置であるRGB-D センサを用いて,計測データから骨格推定を行い,得られた時系列データからDTWによる動作特徴量の抽出とMT 法による判定を組み合わせ,健常者の動作との類似性を基準とした,高齢者の要注意動作検出手法を提案した.健常者30 名のデータより単位空間を構成し,高齢者23 名の7 つの動作データを判定した.理学療法士らの目視判定を総合した指標を作成し,判定結果の一致率を調べたところ,7 動作中3 動作で本手法は理学療法士の結果と同程度か上回り,その他の動作でも大きく下回るこ...

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Published inバイオメカニズム学会誌 Vol. 48; no. 2; pp. 81 - 89
Main Authors 片野, 竜博, 花島, 直彦, 大畠, 誠, 三政, 辰徳, 村岡, 洋平, 石川, 裕理, 藤平, 祥孝, 水上, 雅人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメカニズム学会 2024
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Summary:高齢者の介護予防活動や訪問リハビリでの運動機能の確認において定量評価の需要がある.ここでは,可搬性が高い運動計測装置であるRGB-D センサを用いて,計測データから骨格推定を行い,得られた時系列データからDTWによる動作特徴量の抽出とMT 法による判定を組み合わせ,健常者の動作との類似性を基準とした,高齢者の要注意動作検出手法を提案した.健常者30 名のデータより単位空間を構成し,高齢者23 名の7 つの動作データを判定した.理学療法士らの目視判定を総合した指標を作成し,判定結果の一致率を調べたところ,7 動作中3 動作で本手法は理学療法士の結果と同程度か上回り,その他の動作でも大きく下回ることはなかった.要注意判定における動作特徴量の貢献度も算出したところ,動作のふらつきや関節可動域不足に関連した傾向が確認できた.
ISSN:0285-0885
DOI:10.3951/sobim.48.2_81