児童発達支援ガイドラインによる家族支援測定尺度の信頼性と妥当性の検討―児童発達支援センター職員を対象として

本研究の目的は,児童発達支援センターで行われる家族支援について,「児童発達支援ガイドラインによる家族支援測定尺度」を開発し,スタッフの性別,年代,経験年数や職種等の属性比較から支援提供の現況を検討することにある.調査の結果,「家族支援測定尺度」は,156データを用いて,探索的因子分析により得られた因子構造を帰納的仮説とし,仮説演繹法による確認的因子分析を行った結果,2因子斜交モデルによる「保護者との協働的アプローチ」と「子育て環境にフォーカスした支援」の2側面で構成されることが示された.適合度はCFI=.911, RMSEA=.090でこのモデルの適合の良さを支持する結果を得た.因子間相関は,...

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Published in子ども家庭福祉学 Vol. 24; pp. 61 - 73
Main Author 木村, 将夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本子ども家庭福祉学会 25.11.2024
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ISSN1347-183X
2758-2280
DOI10.57489/jscfw.24.0_61

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Summary:本研究の目的は,児童発達支援センターで行われる家族支援について,「児童発達支援ガイドラインによる家族支援測定尺度」を開発し,スタッフの性別,年代,経験年数や職種等の属性比較から支援提供の現況を検討することにある.調査の結果,「家族支援測定尺度」は,156データを用いて,探索的因子分析により得られた因子構造を帰納的仮説とし,仮説演繹法による確認的因子分析を行った結果,2因子斜交モデルによる「保護者との協働的アプローチ」と「子育て環境にフォーカスした支援」の2側面で構成されることが示された.適合度はCFI=.911, RMSEA=.090でこのモデルの適合の良さを支持する結果を得た.因子間相関は,r=0.698であった.本尺度について,ファミリー・ソーシャルワークとの関連を考察した.家族支援の属性比較では,経験年数が7~9年のスタッフは3年以下のスタッフに比べて,保護者との協働的な支援の認識が高いことが示された.
ISSN:1347-183X
2758-2280
DOI:10.57489/jscfw.24.0_61