大学生の援助要請意図に対する利益とコストの予期の影響

本研究の目的は,援助要請の利益・コストの予期が大学生の友人に対する援助要請意図に与える影響を検討することである。研究1において利益・コストの予期を測定する尺度を作成し,信頼性・妥当性が確認された。研究2において,悩み,抑うつ,ソーシャルサポート,そして利益・コストの予期が援助要請意図に与える影響を検討した。共分散構造分析の結果,援助要請実行の利益の予期だけでなく,援助要請回避の利益・コストの予期が援助要請意図に影響することが示された。また,それぞれの利益・コストの予期は,ソーシャルサポートや抑うつの援助要請意図に対する影響を媒介していた。...

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Bibliographic Details
Published in教育心理学研究 Vol. 66; no. 2; pp. 150 - 161
Main Authors 鈴木, 真吾, 永井, 智
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育心理学会 30.06.2018
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ISSN0021-5015
2186-3075
DOI10.5926/jjep.66.150

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Summary:本研究の目的は,援助要請の利益・コストの予期が大学生の友人に対する援助要請意図に与える影響を検討することである。研究1において利益・コストの予期を測定する尺度を作成し,信頼性・妥当性が確認された。研究2において,悩み,抑うつ,ソーシャルサポート,そして利益・コストの予期が援助要請意図に与える影響を検討した。共分散構造分析の結果,援助要請実行の利益の予期だけでなく,援助要請回避の利益・コストの予期が援助要請意図に影響することが示された。また,それぞれの利益・コストの予期は,ソーシャルサポートや抑うつの援助要請意図に対する影響を媒介していた。
ISSN:0021-5015
2186-3075
DOI:10.5926/jjep.66.150