上腕骨外側上顆炎初回手術時における肘外側側副靭帯損傷合併例の特徴

【目的】上腕骨外側上顆炎の術後成績不良例は,肘外側側靭帯(LCL)損傷が関連していると報告されている.今回,上腕骨外側上顆炎の初回手術時にLCL損傷が合併し,一期的に関節鏡補助下LCL縫合術を行った症例の臨床的特徴を報告する. 【方法】56例60肘が対象で,LCL損傷合併例は6例7肘(11.7%)であった.LCL損傷の有無で2群に分け,年齢,性別,左右,ステロイド注射回数,スポーツ歴の有無,鏡視所見について調査した.統計解析を行い,有意水準5%未満とした. 【結果】年齢,性別,左右,ステロイド注射回数,Mullet分類は,両群で有意差がなかった.LCL損傷群でスポーツ歴が有意に多く(p=0.0...

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Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 29; no. 2; pp. 238 - 241
Main Authors 神﨑, 浩二, 田村, 将希, 田鹿, 佑太朗, 八木, 敏雄, 西中, 直也, 尾﨑, 尚代, 古屋, 貫治, 稲垣, 克記, 磯崎, 雄一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2022
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ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.29.2_238

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Summary:【目的】上腕骨外側上顆炎の術後成績不良例は,肘外側側靭帯(LCL)損傷が関連していると報告されている.今回,上腕骨外側上顆炎の初回手術時にLCL損傷が合併し,一期的に関節鏡補助下LCL縫合術を行った症例の臨床的特徴を報告する. 【方法】56例60肘が対象で,LCL損傷合併例は6例7肘(11.7%)であった.LCL損傷の有無で2群に分け,年齢,性別,左右,ステロイド注射回数,スポーツ歴の有無,鏡視所見について調査した.統計解析を行い,有意水準5%未満とした. 【結果】年齢,性別,左右,ステロイド注射回数,Mullet分類は,両群で有意差がなかった.LCL損傷群でスポーツ歴が有意に多く(p=0.008),Baker分類も有意に進行していた(p=0.004). 【考察】スポーツ歴を有し,関節鏡所見でBaker分類が進行している症例は,LCL損傷を合併している危険性が高いことがわかった.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.29.2_238