感染を併発した人工肘関節術後周辺骨折後偽関節に対して髄内釘を併用してRevision TEAを施行した1症例

患者は59歳女性,平成11年関節リウマチ発症,平成17年7月近医にて左人工肘関節置換術を施行.平成18年5月左上腕骨骨幹部骨折を生じ,プレートによる内固定術を施行されるも骨癒合得られず偽関節化.平成22年7月,両腓骨移植,人工肘関節再置換術施行するも,2か月後より感染,さらに移植腓骨の骨折を生じ,平成23年5月,当院紹介受診.来院時,左肘は偽関節部で動揺性あり.左肘後面に瘻孔を認め,浸出液の培養にて耐性菌を検出したため,同年6月,人工関節抜去,抗生剤含有セメントビーズ挿入術施行.術後抗生剤投与にて感染鎮静後,同年12月,腸骨移植,髄内釘を併用した人工関節再置換術施行した.現在術後4年だが,感染...

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Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 23; no. 2; pp. 278 - 281
Main Authors 行岡, 正雄, 正富, 隆, 久保, 伸之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2016
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ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.23.2_278

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Summary:患者は59歳女性,平成11年関節リウマチ発症,平成17年7月近医にて左人工肘関節置換術を施行.平成18年5月左上腕骨骨幹部骨折を生じ,プレートによる内固定術を施行されるも骨癒合得られず偽関節化.平成22年7月,両腓骨移植,人工肘関節再置換術施行するも,2か月後より感染,さらに移植腓骨の骨折を生じ,平成23年5月,当院紹介受診.来院時,左肘は偽関節部で動揺性あり.左肘後面に瘻孔を認め,浸出液の培養にて耐性菌を検出したため,同年6月,人工関節抜去,抗生剤含有セメントビーズ挿入術施行.術後抗生剤投与にて感染鎮静後,同年12月,腸骨移植,髄内釘を併用した人工関節再置換術施行した.現在術後4年だが,感染再発,ゆるみは認めていない.可動域は伸展-65度,屈曲125度と良好とは言えないが,本人の満足度は高い.本術式は難治性偽関節に試みて良いと考えている.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.23.2_278