人工肘関節周囲における尺骨偽関節に対し,腸骨移植を用いた偽関節手術を施行し骨癒合が得られた2例

【はじめに】TEA周囲尺骨偽関節に対し,腸骨移植を用いた偽関節手術を施行し骨癒合が得られた2例を報告する. 【症例1】62歳女性.53歳時にRA肘に対し左TEAを施行されていた.転倒し尺骨コンポーネント遠位部で左TEA周囲骨折を受傷し,骨癒合が得られず.受傷後8ヶ月で受診した.手術は偽関節部を新鮮化し腸骨を骨移植しLocking plateとテープで固定した.骨癒合が得られ機能回復を得ることができた. 【症例2】79歳女性.62歳時にRA肘に右TEAを施行されていた.74歳時にTEA周囲尺骨骨折を受傷し内固定を施行するも骨癒合が得られず.同様の手技を施行し骨癒合が得られ機能改善した. 【考察】...

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Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 29; no. 2; pp. 282 - 285
Main Authors 梶田, 幸宏, 岩堀, 裕介, 原田, 洋平, 高橋, 亮介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2022
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Summary:【はじめに】TEA周囲尺骨偽関節に対し,腸骨移植を用いた偽関節手術を施行し骨癒合が得られた2例を報告する. 【症例1】62歳女性.53歳時にRA肘に対し左TEAを施行されていた.転倒し尺骨コンポーネント遠位部で左TEA周囲骨折を受傷し,骨癒合が得られず.受傷後8ヶ月で受診した.手術は偽関節部を新鮮化し腸骨を骨移植しLocking plateとテープで固定した.骨癒合が得られ機能回復を得ることができた. 【症例2】79歳女性.62歳時にRA肘に右TEAを施行されていた.74歳時にTEA周囲尺骨骨折を受傷し内固定を施行するも骨癒合が得られず.同様の手技を施行し骨癒合が得られ機能改善した. 【考察】今回の症例はTEAの緩みは認めず,また,ボーンストックも残されていたため自家骨移植による偽関節手術を選択した.腸骨を移植し,テープを用いて強固に固定したことが骨癒合を得られた一因と考えられた.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.29.2_282