超音波画像診断装置を用いた尺側側副靭帯前斜走線維直上における浅指屈筋の機能評価の有用性

目的:尺側側副靱帯前斜走線維(AOL)直上の浅指屈筋機能を超音波画像診断装置で評価し,その有用性について検討すること. 方法:対象は肘関節に愁訴が無い野球経験5年以上の成人男性7名14肘(24 ± 1.5歳)とした. 超音波画像診断装置を用いてPIP関節屈曲時におけるAOL直上の長軸および短軸の筋厚を測定した.その後,安静時筋厚を基準とした筋厚増加率を算出し比較検討した. 結果:筋厚増加率はII指,V指では長軸と短軸ともにIII指,IV指より有意に高値であった(P < 0.05).またII-V指,II-III指の複合運動では長軸と短軸ともにIII-IV指,III-IV指で有意に高値であっ...

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Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 30; no. 2; pp. 289 - 292
Main Authors 吾妻, 大河, 古島, 弘三, 貝沼, 雄太, 川鍋, 慧人, 佐久間, 健太郎, 高橋, 啓, 船越, 忠直, 堀内, 行雄, 伊藤, 惠康
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2023
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Summary:目的:尺側側副靱帯前斜走線維(AOL)直上の浅指屈筋機能を超音波画像診断装置で評価し,その有用性について検討すること. 方法:対象は肘関節に愁訴が無い野球経験5年以上の成人男性7名14肘(24 ± 1.5歳)とした. 超音波画像診断装置を用いてPIP関節屈曲時におけるAOL直上の長軸および短軸の筋厚を測定した.その後,安静時筋厚を基準とした筋厚増加率を算出し比較検討した. 結果:筋厚増加率はII指,V指では長軸と短軸ともにIII指,IV指より有意に高値であった(P < 0.05).またII-V指,II-III指の複合運動では長軸と短軸ともにIII-IV指,III-IV指で有意に高値であった(P <0.05). 結論:II指,V指のPIP関節屈曲時の筋厚増加率は,III指,IV指の筋厚増加率と比較して有意に高値を示した.AOL直上の筋厚測定はFDS機能の動的評価の有用性があることが示唆された.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.30.2_289