高度肺高血圧症をともなった重度大動脈弁狭窄症の 1 手術例

肺高血圧合併大動脈弁疾患の予後は不良で,外科治療の成績も満足いくものではなく,手術適応に一定の見解が得られていない.透析中の 58 歳男性が大動脈弁狭窄症による急性心不全と診断され,術前検査で高度肺高血圧を認めた.術前にPDE III 阻害薬を投与し,肺高血圧症の改善をみた後に大動脈弁置換術を行なった.本症例のように術前に PDE III 阻害薬で肺高血圧の改善を認めたことは手術適応を決める 1 つの方法になると考えられた....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 70; no. 2; pp. 107 - 111
Main Authors 永島, 正明, 秋山, 謙次, 高森, 達也, 前嶋, 司, 柏崎, 暁, 塩野, 元美, 豊田, 朗, 渡辺, 康夫, 田中, 俊行, 古川, 力丈, 高坂, 彩子, 大島, 暢, 福島, 聖二, 平山, 篤志, 八幡, 貴治, 高木, 康博, 瀬在, 明, 丸山, 範晃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.04.2011
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.70.107

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Summary:肺高血圧合併大動脈弁疾患の予後は不良で,外科治療の成績も満足いくものではなく,手術適応に一定の見解が得られていない.透析中の 58 歳男性が大動脈弁狭窄症による急性心不全と診断され,術前検査で高度肺高血圧を認めた.術前にPDE III 阻害薬を投与し,肺高血圧症の改善をみた後に大動脈弁置換術を行なった.本症例のように術前に PDE III 阻害薬で肺高血圧の改善を認めたことは手術適応を決める 1 つの方法になると考えられた.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.70.107