尺側手根屈筋の有効なトレーニング方法の検討
肘動的外反制動機能として,尺側手根屈筋(FCU)の重要性が報告されている.FCUのトレーニングはどの方法で行うのが有効なのかは不明である.本研究の目的は,FCUのトレーニング方法を比較検討することである.健常成人11名を対象とし,被験筋はFCUとした.測定肢位は肘90° 回外掌屈,肘伸展回内掌屈,肘伸展回外掌屈,肘伸展尺屈,肩90° 外転外旋位肘90° 掌屈,肩外転140° 掌屈とした.MVCの筋電図積分値を100%とし,各肢位の%MVCを測定した.統計処理は,多重比較法を用いた(有意水準:5%).肘伸展0° 回内での掌屈が,他の肢位と比較し有意に筋活動が増加した(P < 0.01).ま...
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Published in | 日本肘関節学会雑誌 Vol. 28; no. 2; pp. 172 - 175 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本肘関節学会
2021
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Subjects | |
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ISSN | 1349-7324 2434-2262 |
DOI | 10.24810/jelbow.28.2_172 |
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Summary: | 肘動的外反制動機能として,尺側手根屈筋(FCU)の重要性が報告されている.FCUのトレーニングはどの方法で行うのが有効なのかは不明である.本研究の目的は,FCUのトレーニング方法を比較検討することである.健常成人11名を対象とし,被験筋はFCUとした.測定肢位は肘90° 回外掌屈,肘伸展回内掌屈,肘伸展回外掌屈,肘伸展尺屈,肩90° 外転外旋位肘90° 掌屈,肩外転140° 掌屈とした.MVCの筋電図積分値を100%とし,各肢位の%MVCを測定した.統計処理は,多重比較法を用いた(有意水準:5%).肘伸展0° 回内での掌屈が,他の肢位と比較し有意に筋活動が増加した(P < 0.01).また,肘屈曲90° 回外掌屈と比較し,リリース位置での掌屈において筋活動が有意に増加した(P < 0.05).FCUのトレーニングには肘屈曲位で行う掌屈と比較し,肘伸展前腕回内位で行う掌屈が有効な方法であることが示唆された. |
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ISSN: | 1349-7324 2434-2262 |
DOI: | 10.24810/jelbow.28.2_172 |