B16メラノーマ細胞におけるメラニン産生抑制と抗酸化活性 (Cellular Antioxidant Activity)

抗酸化作用とメラニン産生抑制の関係についてB16メラノーマ細胞を用いて検討した。ポリフェノールの標準品およびシークヮーサーを試料として食品の抗酸化の指標であるORAC(oxygen radical absorbance capacity)と,細胞内の抗酸化を反映するCAA(cellular antioxidant activity)の測定結果がメラニン産生率に及ぼす影響を評価した。その結果,ORACはメラニン産生率との直接の関係は示さなかったが,CAA抗酸化能が高い試料は,メラニン産生抑制作用を持つ可能性が示唆された。また試料のなかでも,シークヮーサー果汁,カフェイン酸においてはチロシナーゼ活...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本化粧品技術者会誌 Vol. 44; no. 2; pp. 139 - 142
Main Authors 堀籠, 悟, 津田, 愛子, 木船, 信行, 久米, 賢次, 渡井, 正俊, 神部, 武重, 小澤, 淳, 吉田, 泉, 山口, 昭弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本化粧品技術者会 2010
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0387-5253
1884-4146
DOI10.5107/sccj.44.139

Cover

More Information
Summary:抗酸化作用とメラニン産生抑制の関係についてB16メラノーマ細胞を用いて検討した。ポリフェノールの標準品およびシークヮーサーを試料として食品の抗酸化の指標であるORAC(oxygen radical absorbance capacity)と,細胞内の抗酸化を反映するCAA(cellular antioxidant activity)の測定結果がメラニン産生率に及ぼす影響を評価した。その結果,ORACはメラニン産生率との直接の関係は示さなかったが,CAA抗酸化能が高い試料は,メラニン産生抑制作用を持つ可能性が示唆された。また試料のなかでも,シークヮーサー果汁,カフェイン酸においてはチロシナーゼ活性阻害をほとんど示さず,カタラーゼ活性阻害によるメラニン産生の増加を抑制したことから,これらのメラニン産生抑制には抗酸化が関与している可能性が示唆された。
ISSN:0387-5253
1884-4146
DOI:10.5107/sccj.44.139