ヘリカル補間運動を用いたスレッドミルの高速切削時の雌ねじ加工特性の考察

本研究では,工具にTiSiN系コ-ティングスレッドミルとマシニングセンタによるヘリカル補間運動を用いた雌ねじ加工を行い,その加工現象をモニタし考察した.被削材はS50Cで,水溶性の潤滑油を用いるウエット加工の条件下で事前に下穴を開けたものと,工具底刃により下穴との同時加工を行ったものを対象とした.切削条件は,1刃送り量を工具カタログ条件で一定とし,切削速度を高速切削速度域まで上昇させ,加工特性の検討を行った.測定機器は,工具並進加速度と回転角加速度,さらに工具内部温度を同時に測定可能な無線ホルダおよびX,Y,Z方向力が測定可能な圧電式切削動力計を用いた.その結果,切削条件により,加工特性が大き...

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Published in砥粒加工学会誌 Vol. 69; no. 2; pp. 98 - 105
Main Authors 松野下 純, 廣垣 俊樹, 松井 翔太, 青山 栄一, 松田 亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 砥粒加工学会 01.02.2025
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ISSN0914-2703
1880-7534
DOI10.11420/jsat.69.98

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Summary:本研究では,工具にTiSiN系コ-ティングスレッドミルとマシニングセンタによるヘリカル補間運動を用いた雌ねじ加工を行い,その加工現象をモニタし考察した.被削材はS50Cで,水溶性の潤滑油を用いるウエット加工の条件下で事前に下穴を開けたものと,工具底刃により下穴との同時加工を行ったものを対象とした.切削条件は,1刃送り量を工具カタログ条件で一定とし,切削速度を高速切削速度域まで上昇させ,加工特性の検討を行った.測定機器は,工具並進加速度と回転角加速度,さらに工具内部温度を同時に測定可能な無線ホルダおよびX,Y,Z方向力が測定可能な圧電式切削動力計を用いた.その結果,切削条件により,加工特性が大きく変化することがわかった.また,無線ホルダと動力計のデ-タを比較し,スレッドミルによる加工特性の解析を行った.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.69.98