山形県庄内地方におけるサクラてんぐ巣病発生状況

山形県庄内地方における人工植栽されたソメイヨシノ,天然に生育するカスミザクラ・オオヤマザクラのサクラてんぐ巣病の発生状況について現地調査した。調査地はソメイヨシノ28箇所,カスミザクラ24箇所,オオヤマザクラ 15箇所で,ソメイヨシノは枝の一部に鋸等の刃物で切断された平滑な面が観察された場合は「手入れ有り」,ない場合は「手入れ無し」と区分して罹患状況を調査した。ソメイヨシノの罹患率は,「手入れ有り」が 13.9%,「手入れ無し」が71.7%であり有意差が認められた。また,当地の海岸林に多いカスミザクラの罹患率は0.8%,オオヤマザクラは0.9%であり,サクラてんぐ巣病に対して,この2樹種は感受...

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Published in東北森林科学会誌 Vol. 26; no. 2; pp. 73 - 78
Main Authors 千葉, 諒子, 斉藤, 正一, 芦谷, 竜矢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東北森林科学会 31.10.2021
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Summary:山形県庄内地方における人工植栽されたソメイヨシノ,天然に生育するカスミザクラ・オオヤマザクラのサクラてんぐ巣病の発生状況について現地調査した。調査地はソメイヨシノ28箇所,カスミザクラ24箇所,オオヤマザクラ 15箇所で,ソメイヨシノは枝の一部に鋸等の刃物で切断された平滑な面が観察された場合は「手入れ有り」,ない場合は「手入れ無し」と区分して罹患状況を調査した。ソメイヨシノの罹患率は,「手入れ有り」が 13.9%,「手入れ無し」が71.7%であり有意差が認められた。また,当地の海岸林に多いカスミザクラの罹患率は0.8%,オオヤマザクラは0.9%であり,サクラてんぐ巣病に対して,この2樹種は感受性が低いと考えられた。
ISSN:1342-1336
2424-1385
DOI:10.18982/tjfs.26.2_73