誤嚥性肺炎地域連携クリニカルパスの必要性 誤嚥性肺炎患者の特徴からの検討

「背景と目的」厚生労働省の人口動態統計における本邦の死因別死亡率において, 肺炎は2011年に脳血管疾患を抜き第3位となり, 現在も死亡者数は増加傾向にある. この肺炎のうち約7割に誤嚥が関与しているとされ, 高齢者の死亡原因として重要な疾患になってきていると考えられる. 誤嚥性肺炎患者の特徴として, 本人および同居家族の高齢化, 核家族化による在宅介護力の低下, 基礎疾患の多様化, 高頻度の再発, 入院期間の延長などが挙げられる. 当院において誤嚥性肺炎を契機に入院となった患者の約77%が在宅からの入院であり, やはり重症化する再発再入院患者の対応が問題となっている. このことから, 誤嚥性...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 20; no. 4; pp. 549 - 551
Main Authors 山内, 翔太, 羽生, 信義, 田澤, 悠, 西原, 佳子, 田口, 郁苗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 10.12.2018
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.20.4_549

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Summary:「背景と目的」厚生労働省の人口動態統計における本邦の死因別死亡率において, 肺炎は2011年に脳血管疾患を抜き第3位となり, 現在も死亡者数は増加傾向にある. この肺炎のうち約7割に誤嚥が関与しているとされ, 高齢者の死亡原因として重要な疾患になってきていると考えられる. 誤嚥性肺炎患者の特徴として, 本人および同居家族の高齢化, 核家族化による在宅介護力の低下, 基礎疾患の多様化, 高頻度の再発, 入院期間の延長などが挙げられる. 当院において誤嚥性肺炎を契機に入院となった患者の約77%が在宅からの入院であり, やはり重症化する再発再入院患者の対応が問題となっている. このことから, 誤嚥性肺炎の予防には在宅における管理が重要であり, 地域連携クリニカルパスの利用が有効であると考えた. そこで, 当院に入院した誤嚥性肺炎患者の特徴をさらに調査した上で, 誤嚥性肺炎地域連携クリニカルパスの必要性について検討した.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.20.4_549