人工膝関節置換術における早期退院プログラムと標準的な入院プログラムにおける術後運動機能の回復の差 非劣性試験デザインを用いた検討
【目的】人工膝関節置換術(以下,TKA)後運動機能について標準的な入院期間のプログラム(Standard Program;以下,SP)に対する早期退院プログラム(Early-discharge Program;以下,EP)の非劣性の検証を目的とした。【方法】二施設間前向きコホート研究とし,対象は初回TKA を行うSP 施設59 名,EP 施設45 名とした。主要アウトカムは術後6 ヵ月のTimed Up & Go test(以下,TUG),副次アウトカムは同時点の膝関節可動域,膝関節伸展筋力,患者立脚型膝機能とした。TUG は非劣性の検証を,副次アウトカムは施設間の差の検証を行った。【...
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Published in | 理学療法学 Vol. 44; no. 4; pp. 263 - 271 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
20.08.2017
日本理学療法士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.11271 |
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Summary: | 【目的】人工膝関節置換術(以下,TKA)後運動機能について標準的な入院期間のプログラム(Standard Program;以下,SP)に対する早期退院プログラム(Early-discharge Program;以下,EP)の非劣性の検証を目的とした。【方法】二施設間前向きコホート研究とし,対象は初回TKA を行うSP 施設59 名,EP 施設45 名とした。主要アウトカムは術後6 ヵ月のTimed Up & Go test(以下,TUG),副次アウトカムは同時点の膝関節可動域,膝関節伸展筋力,患者立脚型膝機能とした。TUG は非劣性の検証を,副次アウトカムは施設間の差の検証を行った。【結果】傾向スコア・マッチングにより患者背景を調整した43 ペアにおいて,EP 施設のTUG の非劣性が示され,副次アウトカムはいずれも有意差を認めなかった。【結論】TKA 後早期退院プログラムは標準的な入院期間のプログラムに対して,術後運動機能の回復は劣らないことが示された。 |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.11271 |