災害時リハビリテーション支援活動の課題 3 つの異なるフェーズでの活動経験から

【目的】災害時リハビリテーション支援活動を振り返り,今後の課題を考察する。【方法】東日本大震災と平成28 年熊本地震のそれぞれ異なる3 つのフェーズの支援活動に理学療法士として参加した。【結果】避難所内外での環境調整や生活不活発病の予防,日常生活動作指導,仮設住宅での新たなコミュニティ立ち上げの支援,地域リハビリテーション資源への移行など発災後のフェーズにより必要な支援が異なり,今後の課題も異なるものがあった。【結論】災害時リハビリテーションの歴史は浅く,経験者も少ないので人材育成が必要である。組織的な対応は大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会が担うようになったが,大規模災害になれば...

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Published in理学療法学 Vol. 46; no. 4; pp. 267 - 274
Main Authors 大垣, 昌之, 森川, 明, 尾谷, 寛隆, 松岡, 雅一, 冨岡, 正雄, 佐浦, 隆一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 2019
日本理学療法士協会
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.11527

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Summary:【目的】災害時リハビリテーション支援活動を振り返り,今後の課題を考察する。【方法】東日本大震災と平成28 年熊本地震のそれぞれ異なる3 つのフェーズの支援活動に理学療法士として参加した。【結果】避難所内外での環境調整や生活不活発病の予防,日常生活動作指導,仮設住宅での新たなコミュニティ立ち上げの支援,地域リハビリテーション資源への移行など発災後のフェーズにより必要な支援が異なり,今後の課題も異なるものがあった。【結論】災害時リハビリテーションの歴史は浅く,経験者も少ないので人材育成が必要である。組織的な対応は大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会が担うようになったが,大規模災害になればさらなる組織的な活動が求められ,そのための準備が必要である。そして,復興期の地域リハビリテーションへの円滑な移行のために,平時からの地域リハビリテーションの充実とリハビリテーション関連専門職の災害時リハビリテーション支援への関与が大切である。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.11527